いいなりゴハン 1巻(森繁拓真)

 ずっと前から読んでみたかったシリーズ。(ちなみにこれの前は、「新婚よそじのメシ事情」)

 少し前からエッセイものが好きで、活字の本手もエッセイものを読んでいて、マンガも同じくエッセイものを手に取るようになってきてしまった。

 エッセイが良いのは気軽に読めること、前提が現実なので、フィクションのように現実以外の背景などを考えずに読めることが良いところだと思う。

 

 この本の著者は、東村アキコの弟である森繁拓真東村アキコのマンガはもともと妻が購入している雑誌に載っていた「かくかくしかじか」がすごく面白くてはまってしまった。妻の雑誌を横取りして、怒られたりしていた。女性向けの雑誌だったのになぜか雰囲気が男性向けで、ほとんど男性向けのマンガしか読んでいない自分でも楽しく読むことができた。(けれども、この雑誌は女性用なので浮いていたように見える。)

 弟である著者は、「となりの関くん」の著者で、姉弟で漫画家をしている。このマンガだけでなく、実生活でもかなりお姉さんに振り回されているように見える。

 

 このマンガは、そんな気弱そうな弟がお姉さんの指示した食べ物屋さんに行って、食べ物をレポートするマンガだが、ただでさえ強烈な東村アキコの影響力をこれでもかと見せつけられてしまう。タイトルからは食べ物のジャンルが決まっていないようにみえるのに、初回からしばらくホルモン系の焼肉屋に行き続けたり、その時々によってお姉さんが参加したり、参加しなかったり、挙げ句の果てにはお姉さんの友人が出てきてしまったりしている。

 

 本人も結構自由な感じでやっていて、妻とかを呼び出したりしている。嫌がっているように見えるけど、本人的には楽しんでいるようにも見える。

 

 それにしても、今となっては食品衛生法の関係で、生のレバーが食べられなくなってしまったが、これを読むと生のレバーが食べたくなる。確かに危険なので、そもそも食べるべきでなかったのだけども、昔のよく食べていた頃を思い出してしまう。

 罪深いマンガだ。

まどいのよそじ(小坂俊史)

 先日会社を休んだときに「新婚よそじのメシ事情」を読んでそのままこっちに突入してしまった。電子書籍というのはすぐに次の本を読みたくなったとき、Amazonのページで購入したらすぐKindleにダウンロードされ読み始めることができる。これが、普通の書籍だと読み終わった後に同じ著者の本を買おうとしても、書店まで行かないと購入できない。しかし、電子書籍でも欠点もあって、すぐ購入して読み始められるが故に歯止めがきかなくなってしまう。

 

 この本は40歳の主人公が織りなすそれぞれの物語。これくらいの年齢となると、仕事も継続しているとベテランに近づいてきて、若手の指導なども任されていたりすることもある。家庭だと結婚していると子供も小学校、中学校になっている頃。酸いも甘いもかみ分けるぐらいの年頃になる。

 40歳ともなると不惑とも呼ばれ、惑うこともなくなるはずだけれども主人公は大なり小なりのイベントを抱えて、これまでの人生で決めてきたルール、環境を考えたときに、本当にその決断をして良いのか惑って行くことになる。

 40歳という年齢、今の安定した環境、残された今後の人生を材料にしながら、主人公は最終的に決断をする。この本の根底をなしているのは、その深い決断とその結果だと思う。

 それは、占い修行だったり、コスプレだったりするのだけれども、自分が違う道を選んでいたときにどのような人生になっていたのかも考えさせられる。

 

 「新婚よそじのメシ事情」もそうだけどこのような本に惹かれてしまうのは、自分が40代に近づいたからとしかいえない。やはり同じ環境の人がどのような状況なのか、どんな決断をするのかが気になってくる。そう不惑と言われながらもやっぱり悩んで惑いながら生きているのだ。

 

新婚よそじのメシ事情(小坂俊史)

 どうしても会社に行きたくない日が数ヶ月に一度発生します。今回は前の日から、すでに行きたくない状態で、会議に自分が抜けても大した影響がないことを事前に確認して休んでしまいました。

 朝から布団にこもってじっとしていてスマホをいじって時間をつぶしていたけど、かなり限界まで来ていました。

 前から読みたいマンガをメモって置く習慣がありました。マンガ喫茶に行ったときに読むためのものでしたが、今回は暇ってこともありKindleで購入してしまいました。これが今回取り上げた本です。

 どういった経緯でメモしたのかはおぼえていないのですが、購入してみました。

 このマンガは、40にして結婚した漫画家の新婚生活を書いたもので、料理を中心に書いてはいますが、基本的には新婚のろけマンガです。それでも1話1話をうまくまとめていて、しっかりとした構成に基づいて作られていることが見て取れました。

 それにしても主人公は新婚のおっさんだけどチーズフォンデュに驚き、ケーキの深淵をのぞき、深夜のそばを無かったものにするというなかなか萌えの要素も入っていて、ほほえましいです。

  自分の新婚の頃の食事の思い出がありました。カレーでケンカをしたことがありました。カレーは、どんなひとでも思い入れがあり、それぞれの人で違いがあります。

 自分は結婚して間もない頃に妻が作ってくれたカレーを食べたときに辛くて、それを言ったらケンカになってしまいました。このときは妻が折れてくれて自分好みのカレーを作ってくれるようになりました。あれは大変申し訳ないことをしてしまいました。

 食事に関しての違いはそれくらいしかなくほかには全く問題はありません。

 

 話しがそれてしまいましたが、本当に味わい深い面白いマンガです。

ふらふらと浅草巡り

 友人たちと総勢5名で浅草を巡ったのは、2月3日の節分のことでした。

 今年初めての5人集合になります。この日の主目的は謎解きゲームの「追跡者Xからの脱出」で遊ぶことでした。友人が謎解き関係のポイントを集めていて、このゲームの無料券が当たったので一緒に行かせてもらいました。

 お昼前に集合し、まずはカレー屋さんへ行きました。せっかくだからカレーを食べようとしたのですが、メニューを見たところいろいろ悩んでしまいました。結局選んだのは「ガパオ」。おいしかったのですが、結構スパイスが効いていて、去年の蒙古タンメン中本を思い出しました。

 カレー屋さんの近くに「アジトオブスクラップ浅草」があり、さきほどの「追跡者Xからの脱出」をやりました。「このゲームは・・・」と行きたいところですが、残念ながら詳しいことは口止めされています。

 時間としては2時間程度で終わり、みんなで休憩を取り、ちかくの浅草寺へ行きました。去年の7月にも行きましたが、やっぱり人だかりで歩くのも一苦労。ここのおみくじは凶が多いとのこと。おみくじとかはあまり好きではなく、人の引いたのをチェック。やっぱり凶でした。

 ちょうど節分だったこともあり浅草寺の中で豆まきをしていました。16:00くらいから20分ごとに何度かに分けて開催しており、自分は最初の16:00のを見ました。知っている芸能人は出ていましたが、少し見るくらいですぐに飽きます。

 豆まきを見た後は、浅草演芸ホールで落語鑑賞。単身赴任生活が始まったときに一度新宿末廣亭に行きましたが、演者がおじいさんばかりで、どこの老人ホームかと思うほどでした。だけど、今回は面白かったです。桂富丸の創作落語がなかなかのものでした。

 最後は、米久本店で牛鍋を食べました。友人の就職祝いです。前の職場を半ば強制的に退職させられて一年ほどコンビニバイトをしていました。一年間バイトをしながらいくつかの会社の面接を受けましたが、このたびやっと受かりました。新しい職場に入ってから2日らしいですが、なかなか闇が深そうで大変そうでした。

 牛鍋というのは結局すき焼きであり、割り下を使って肉を煮るのですが、この肉がすごくてサシと赤身のバランスがきれいでした。やっぱりこのような肉はご飯と一緒に食べるのが一番良いです。溶かした卵につけてご飯の上に乗っけてご飯と一緒に口に放り込みます。

 すごくおいしかったです。

自分もそろそろ関東生活が終わりを迎えそうです。札幌へ行く前にもう一度落語に行きたくなりました。

湯たんぽが大好き

 湯たんぽが大好きなのです。小さい頃に住んでいたところは冬が本当に寒いので必ず湯たんぽを使っていました。

 分かってくれる人がどれくらい居るか分かりませんが、あのオレンジ色の湯たんぽにストーブで暖めたお湯を入れていました。そのままでは温度が高くやけどしてしまいますので、母親が作った布袋をかぶせて、直接体に触れないようにする必要があります。布袋をかぶせていたとしても、湯たんぽの温度は高く、弟なんかは低温やけどを負ったことがありました。

 大人になってからはしばらく使っていませんでしたが、30歳を過ぎた後に夜寝るときに足が冷たくて、一時期復活させていましたが、ベッドだと湯たんぽを下に落としてしまうと元に戻すのが大変で、本格的に使うことはありませんでした。

 2年前から単身赴任生活が始まり、家に帰ってきてすぐに暖房をつけてもすぐに部屋が暖まることはないので、足が冷たいまま布団に入ることになります。冷たいままだと布団に入ってもすぐに眠ることができませんでした。

 そんなときにヤマサキマリの本で、良い解決方法を見つけました。蛇口から出てくるくらいのお湯をペットボトルに入れて特に袋に入れずそのまま布団に入れることで、湯たんぽ代わりにする。これは自分にとって二重の意味で革命的でした。

 まず子供の時に使っていたオレンジ色の湯たんぽが必要なくなります。そこら辺で売っている2Lのペットボトルの水を買うだけで、湯たんぽ代わりに使用することができます。

 さらには、温度が高くなくても湯たんぽになってしまいます。子供の頃はなぜか必ず熱いお湯を入れて布袋をかぶせていたのですが、蛇口から出てくる40℃前後のお湯を直接入れれば、布袋をかぶせなくても問題なくなります。これで手軽に湯たんぽを作ることができます。そもそも子供の頃からぬるいお湯を入れておけば良かったのではないかと今頃になって思います。あれは何だったんだろう。。。

 欠点はペットボトル自体がぺらぺらのプラスチックなので、何度も使っていると劣化してきますので、定期的に取り替えてあげる必要があります。布袋もつけていないので、中の水が漏れてくると大変なことになってしまいます。

 少しの欠点はあるのですが、今では手放せなくなってしまいました。家に帰ってきた後すぐ寝たいときもとりあえず湯たんぽだけでも作っておけば、足が冷たいままになってしまい、眠れなくなることもなくなります。

 

久しぶりの休み

 年末年始に11連休を取り、新年の初出勤日にお偉いさんへの報告。そのまま怒濤の12連続出勤がやっと終わり、1月21日は久しぶりの休みでした。(と言っても週末分の出勤はフレックスで少し早めに帰っていたりしたので、なんとか休むことはできていた。はず)

 

 残念なことに昨年末にBluetoothのイヤホンをなくしてしまったので、新たなものを買いに行きました。そのイヤホンは去年の誕生日に妻からプレゼントされたもので、安かった(約3,000円)のだけど、かなり便利で重宝していたものでした。(妻にはお詫び済みですが、本当にもったいないことをしました。)

 年末に家族が遊びに来たときにビックカメラで時計を購入したのですが、そのときのポイントが余っていたので、それを利用することにしました。行き先はビックカメラの有楽町店だったのですが、少し前まではそんなにBluetoothのイヤホンはあまり売り場が大きくなかったのですが、ちょっと前に売り場が移動し、さらに今までよりかなり大きな面積を占めるようになりました。

 前のイヤホンはSoundPEATS(サウンドピーツ) のQ12で、値段が安い割に問題なく使うことができ、コストパフォーマンスがかなり良かったのですが、曲の初めに音飛びしていたのがちょっと残念なところでした。今回はポイントもありましたので、前回より高いものを選びました。30分以上悩んでRADIUSというところのHP-S100BTRを買いました。値段は6,500円ほど。今のところ音飛びがなく、Q12より音が格段に良いです。

 

 イヤホンの後は、本屋へ。SoftwareDesignの2018年2月号を購入。毎月購入しているのですが、去年はしばらく読むことができず積ん読状態になっていました。ほかの記事で書きましたが、ブックカバーを購入し、通勤時間に読んでいます。しかし、サピエンス全史が面白く、優先させてしまったので、しばらくお預けでした。サピエンス全史も読み終わったので、SoftwareDesignに戻ります。

 もう一冊本が欲しかったのですが、今回はグッとくるものが無く、断念しました。普通は、20~30分ほど、本棚の前にいたら目に飛び込んでくる本があったのですが、今回はありませんでした。なんか疲れているのかな?

 

 晩ご飯は、坦々ごま鍋です。単身赴任前からエバラの「担々ごま鍋の素」にはお世話になっていて、一人暮らしになってからもよく食べてます。これを食べると止まらなくなってしまうので、困ります。今回もかなりおなかいっぱいになるまで、止まりませんでした。おなかがやばかった。

認知革命について(サピエンス全史より)

 「サピエンス全史」(ユヴァル・ノア・ハラリ)を読書中です。数年前に「銃・病原菌・鉄」(ジャレド・ダイアモンド)を読んで、人類の壮大な歴史に感動し、ずっとジャレド・ダイアモンドの本を読み続けています。今回の本もサピエンスと書かれてはいますが、ほぼ人類と考えて良いと思います。

 そのサピエンスが拡大していった大きな要因として認知革命に言及しています。認知革命というのはそれまでは「実物」しか信じていなかったサピエンスが、例えば国、会社、宗教など「虚構」のものを信じるようになったこと。「実物」というのはサピエンスが対応してきた木々などの自然、動物を言います。それらは生き残るために必要な食べ物を獲得するために必要なものでした。今日ではスタンダードになりすぎて逆に想像しづらいですが、「虚構」というのは国、会社、宗教などは実物が無いものになります。例えば、会社などは人という面から見ると従業員が存在します、製品を製造しているのであれば工場があります。しかし、会社という実体はどこにもありません。見えないものです。実体はないのに自治体などで申請を行うだけで法人(会社)を設立することができてしまいます。

 この虚構を認知できるようになったのが大きな革命だと本書では述べています。これによって、他人と協力しえあるようになり、大きな組織を編成できるようになりました。単独行動をしているほかのライバルたちを蹴落としていったことになります。

 ここからは自分の意見ですが、その認知革命は今でも進化していると思います。今までは実体を元にした差別がありました。例えば、人種問題。白人が黒人やアジア人を見た目で差別する。これは肌の色という実体を見て差別をしていました。ほかには性別があります。性別に関しては、差別以外の問題があります。LGBTとまとめられてしまいましたが、セクシャルマイノリティの中でも見た目の性別と心の中の性別が違う人たちが居てその人たちにも光が当てられるようになりました。人種が違っていても、性別が違っていても、実物とは切り離して中身で接していくことも認知革命だと思います。

 本の方はまだまだ続いていきますが、最初の段階でも面白すぎます。これからも楽しみです。