弟の結婚式1

 弟の結婚式に参加した。父の葬儀の時に弟から彼女ということで紹介され、その後、結婚したいと話しがあった。実はまだ父が亡くなったばかりで喪に服していたので、喪が明けたらと言っておいた。

 弟は末っ子で自分が小学生のころに生まれている。かなり年の離れた弟というのはかわいいもので、おしめも取り替えたし、保育園に迎えにも行った。保育園で受け取った後は自分の自転車のカゴに入れて自宅まで連れ帰っていた。今考えると結構危険なことをしていたけど、お迎えの帰りに自分の同級生の女子に囲まれてうれしそうにしていたのも昨日のことのようにおぼえている。

 結構女の子にももてていてあまり彼女を切らさないタイプだった。なんと弟は小学校の頃にすでに彼女を作っていた。自分は10歳上で大学生だったのにまだ彼女ができたことも無く、かなり焦った記憶がある。

 自分が社会人になって地元に戻った時には中学生になっていた。数学の成績が悪かったらしく、ヘルプがきて家庭教師みたいなこともした。もともと素質があったので、程なく教えることも無く成績も良くなり、お役御免となった。

 高校生の頃に母を亡くした。弟が生まれた頃から肝臓の調子が悪くなり、国から難病指定ももらうくらいの病気だった。何度も入退院を繰り返して、最後には肝硬変になってしまった。無くなった後から高校卒業するまで父と二人で暮らしていて、結構苦労したようだ。アルバイト先に料理上手な人がいて、その人に料理を教えてもらって、料理ができるようになった。最初は自分が教えたけど、不味かったらしくしばらくして二回目のお役御免となった。

 高校を出て、とある会社に入社した。最初の半年は遠くの研修施設で研修をして、北海道に戻ってきた。仕事は結構大変だったらしく、数年後に公務員試験の勉強を始めて、数度の試験を経て合格してしまった。ハッパをかけるために合格したらパソコンを買ってやると言ってしまい、残念ながら買ってやることになってしまった。今まで大変な仕事をしていたが、公務員になることで少し楽になると思い、兄としても安心していた。

 そんな弟が結婚することになった。結婚相手は、友人の結婚式で出会った同じく公務員。相手はそろそろ結婚相手が欲しくて、公務員が良かったらしい。ちょっと打算的な気もしたが、あまり深く突っ込んではいけないのだろう。

 そんなこんなで、5月の帰省時に家族の顔合わせを行い、あれよあれよで結婚式となってしまった。一番問題なのは父も母も他界しているので、結婚式では自分と妻が親代わりとならないといけないことだ。

 結婚式の話しは続く。