いいなりゴハン 1巻(森繁拓真)

 ずっと前から読んでみたかったシリーズ。(ちなみにこれの前は、「新婚よそじのメシ事情」)

 少し前からエッセイものが好きで、活字の本手もエッセイものを読んでいて、マンガも同じくエッセイものを手に取るようになってきてしまった。

 エッセイが良いのは気軽に読めること、前提が現実なので、フィクションのように現実以外の背景などを考えずに読めることが良いところだと思う。

 

 この本の著者は、東村アキコの弟である森繁拓真東村アキコのマンガはもともと妻が購入している雑誌に載っていた「かくかくしかじか」がすごく面白くてはまってしまった。妻の雑誌を横取りして、怒られたりしていた。女性向けの雑誌だったのになぜか雰囲気が男性向けで、ほとんど男性向けのマンガしか読んでいない自分でも楽しく読むことができた。(けれども、この雑誌は女性用なので浮いていたように見える。)

 弟である著者は、「となりの関くん」の著者で、姉弟で漫画家をしている。このマンガだけでなく、実生活でもかなりお姉さんに振り回されているように見える。

 

 このマンガは、そんな気弱そうな弟がお姉さんの指示した食べ物屋さんに行って、食べ物をレポートするマンガだが、ただでさえ強烈な東村アキコの影響力をこれでもかと見せつけられてしまう。タイトルからは食べ物のジャンルが決まっていないようにみえるのに、初回からしばらくホルモン系の焼肉屋に行き続けたり、その時々によってお姉さんが参加したり、参加しなかったり、挙げ句の果てにはお姉さんの友人が出てきてしまったりしている。

 

 本人も結構自由な感じでやっていて、妻とかを呼び出したりしている。嫌がっているように見えるけど、本人的には楽しんでいるようにも見える。

 

 それにしても、今となっては食品衛生法の関係で、生のレバーが食べられなくなってしまったが、これを読むと生のレバーが食べたくなる。確かに危険なので、そもそも食べるべきでなかったのだけども、昔のよく食べていた頃を思い出してしまう。

 罪深いマンガだ。