「すみだ北斎美術館」に行く

 すみだ北斎美術館墨田区にあり、JR両国駅の近くにある。昨年11月に開館した葛飾北斎の作品を収集した美術館である。
 葛飾北斎は、江戸時代の画家でその生涯のほとんどを墨田区内で過ごしており、区民の誇りとしてその作品を収集し、公開を行っている。
 場所は両国駅から歩いて10分くらいのところにある。公園が併設されており、その中には遊具もあり、たくさんの子供たちが体を動かして遊んでいた。また、移動販売もいて近所の人の憩いの場のようになっていた。公園の奥に美術館があるが、新築と言うこともあり、シルバーの外観が光り輝いているように見えた。遠くで見ても近くで見てもかなり存在感がある建物だった。

 昨晩から翌日の予定が無いことはわかっていたが朝起きてから考えることとして眠ってしまった。朝起きたときにふと頭に湧いたのが北斎美術館である。特に前々から行くことにしていなかったのだが朝起きたときの気分が北斎だったと言うくらい軽い気持ちだった。

 行った時期には特別展が開催されており、「すみだ北斎美術館を支えるコレクター-ピーター・モースと楢﨑宗重 二大コレクション-」が開催されていた。常設展と特別展を両方見ると1000円かかる。

 特別展で特に記憶に残っているのは「地方測量之図」というものである、少し前に伊能忠敬記念館に行き、測量の行い方、大変さを見てきたからだろうか。絵の中の測量の作法、仕草の一つ一つを道具と重ね合わせながら見ていき、当時の測量に思いをはせた。

 常設展では、葛飾北斎の幼少期から死までの生涯をそれぞれの世代に区分し、その時期の作品と併せて紹介していた。特に印象に残っているのは滝沢馬琴との丁々発止のやりとりと思われるところ。滝沢馬琴の作品の挿絵を描いていたが、作品の内容に忠実に書かず、自分の作品として挿絵を描いていたことが印象的だった。