「英国王のスピーチ」を見た

 今年の年始は時間があったので映画を見ることができた。

 昨年末にとりためておいた映像の世紀プレミアムをいくつか見た。その中でも第14集の「運命の恋人たち」で英国王エドワード8世退位の経緯に興味を持ち、調べてみたところこの映画が引っかかった。

 エドワード8世は、離婚歴のある平民のアメリカ人女性と結婚するために英国王を退位することになり、その王位を吃音がある弟のジョージ6世が継ぐことになり、吃音を克服したことをナレーションしていた。ナレーションでは少ししか触れられていなかったが、吃音の克服というのが心に残った。

 

 英国王のスピーチは、第二次世界大戦前のイギリスの王室を舞台にしている。このあと起こる大戦に向けてイギリス国民の理解と協力を得るために試行錯誤している王室に生まれた王子が主人公である。王子と言っても次男であるため、王となることは期待されていなかった。しかし、子供の頃からの吃音が原因で公務として行われるスピーチがうまく行かなく、つらい日々を送っていた。

 その吃音を治すために言語療法士であるライオネル・ローグを訪れ、二人三脚で治療を目指すことになった。ライオネル・ローグは吃音の原因を王子の幼少期の虐待経験など、心理的な部分にあることを見抜いていた。

 国王である父がなくなり、兄が王位を継承したが、上記の離婚歴がある女性と結婚することになるために退位することになった。

 吃音をなんとか克服して、その後の王位継承の際の戴冠式とドイツとの戦争に向けたスピーチを完璧に行った。

 

 この映画は、特にヒトラーの演説映像を王子が見ている部分が印象的だった。

 聴衆を熱狂させる演説の天才であるヒトラーを見ていて、おそらく吃音のせいで演説がうまく行かない自分と対比させたはずだ。戦争に勝つためには自分の弱点をいかに克服していくことがどれだけ重要かということを悩んでいたと思う。

 自分にもいくつもの弱点がある。その弱点との向き合い方を考えさせられた。