合宿免許の思い出

 「島へ免許を取りに行く」(星野博美)を読んで、自分の免許取得のときのことを思い出した。

 大学生の頃、友達4人でその頃住んでいた茨城から山形県米沢市へ行った。大学にはいろいろな自動車学校の合宿免許に関するパンフレットがおいてあり、そこからみんなで米沢の自動車学校を選んだ。なぜそこにしたかと言うと米沢牛食べ放題に惹かれたから。

 合宿免許を選んだのは、普通に近くの自動車学校で取るのとあまり変わらない金額で取得できたこと、旅行みたいな感覚で違う土地に行ってみたかったことがあるけど、やっぱり友達何人かで旅行に行くのが楽しみだったかもしれない。

 自動車学校自体が街なかではなく、車も無いことからあまり外には出ず、友達4人で教習の合間にUNOをして、遊んでいたのが良い思い出だった。

 自分はたまたまうまく行ってストレートで卒業することができたけど、友達二人が躓いて先に宿泊施設を出ることになった。

 

 卒業したあとは茨城ではなく実家に帰ることにした。青春18切符を使って北上することにしたが日本海側では電車の接続が悪かった。早めに帰るため、一度仙台まで出て太平洋側を伝って北海道へ行った。

 仙台では半田屋という定食屋で晩ごはんを食べた。一品一品が安く、いろいろ頼んだらかなりお腹が苦しくなってしまった。この定食屋はずっと記憶に残っている。

 翌日は朝から鈍行に乗って、青森、函館へ行き、そこから夜行列車に乗って札幌まで行った。札幌についたのは朝でもう鈍行列車に飽きてしまい、最後帯広までは特急料金を払って、特急に乗ってしまった。

 大学時代はほとんど車に乗れなかったが、会社に入り初めて自分の車を購入してからもう20年経過した。何台か車を乗り継ぎ、何十万キロという途方もない距離を運転した。警察には何度も捕まったけれど、事故は起こしていない。一度だけ自宅の車庫に入れる際に擦ってしまった。

 まあまあな自動車ライフを送っている。